ギビアンさんの選ばれた本、良い本を選ばれていますね。
出版不況と言われていますがその中でも鉄道関係はそこそこ売れるようで、昨今もかなりの量の新刊がでています。
が、中にはひどいものもありまして…ほかの本からスキャンしたとしか思えない写真を掲載していたり、著者が思い付きのいいかげんな解説していたりというものが残念ながら流通しています。
私もお手伝いしたものですが、最終校正を飛ばされた状態で出版されてしまったものもあり、正直早く絶版になってほしいと思っています。
ギビアンさんの購入された4点のうち1、は未見ですが著者お二人は慶應鉄研の方で、まず間違えのない本かと思います。
2は日本の蒸気機関車の通史として現在刊行されている本では基本的なものと思います。
3の著者笹本氏は長年出版界にいらした方で、若き日に巡られた蒸気機関車が主役だったころの機関区、線区を活写されたページから石炭と油のにおいが立ち上るような本です。
4、はかつての国鉄の教本でもここまで詳しく書かれていなかったかも?と思わせるD51の構造をCGで描いたとんでもない(誉め言葉)本です。
各地で保存機関車の保存会でもハンドブックとして活用しているところもけっこうあるということです。ただ一般人には難しいところも多そうです。
ということで、歴史、情景、構造をそれぞれの角度で蒸気機関車を楽しめる素晴らしいチョイスと思います。
防石鉄道の機関車についてですが、保存されている2号機は前の所有者川越鉄道の番号をそのまま引き継いで2としたもので、譲渡車にはまま見かける処理です。
では1号機はというと、防石鉄道には1号機は存在しなかったようで、2号機の後に入線した機関車は3を名乗っています。
徳川2世さんが触れられているクラウス1号機は別会社の1号機であって、防石鉄道とは関係ありません。
2号機の同形は大分県宇佐神宮に26号機、B形の2号機をストレッチしたようなC形の1412号機が栃木のトミーテック工場に保存されています。/11935/11934/11933/11932